政宗様の右目を覆う白い眼帯。
以前は刀の鍔に紐を通したものや自ら発注した黒いものを愛用していた。
今は、コンビニやドラッグストアに行けば簡単に手に入るような通気性のいい白い眼帯だ。
見ていて、思った。
私は、まだ一度もその下を見ていない――
眼帯一度気になるとそれはずっと付きまとってきた。
部屋に押しかけてくる政宗様は相変わらず白い眼帯を付けている。
たまに撮影でTAKENAKAのデザインしたものに変えられる事もあるが、良く考えれば変えるところを見た事が無い。
故意に避けているのか、ただ単にタイミングが悪かったのか、それは分からないけれど…
政宗様と共に過ごすようになって一ヶ月と十八日。
言いようの無い焦燥感を、覚えた。
「――小十郎!」
間近で響いた声に意識を引き戻した。
「どうした?撮影、終わったぞ」
「ぁ…すみま、せん……」
気付けば既にスタジオは撤収作業に入っていた。
どれ程ぼーっとしていたのだろうか。いぶかしむ政宗様にはぐらかすように「着替えましょうか」、と笑った。
「お前、最近可笑しいぞ」
楽屋で衣装を脱ぎ、学生服に着替えながら言った政宗様に苦笑で返すとムッ、としたように眉根を寄せた。
「小十郎。何が不安だ?」
「え…?」
「俺が分からないとでも思ったか?」
ふふん、と得意げに笑った政宗様は戸口に突っ立ったままの私の目の前に来るとぐいと顎を掴み、引き寄せた。
「言え。言わなきゃ分からねぇだろ?」
「――っ」
促され、自然と唇が開く。
お前には関係ない、そう突き飛ばされるのが怖かったから敢えて尋ねなかったのに…それは、簡単に唇から零れた。
「――眼帯…」
「…眼帯?」
「――の、下…です。……此処でも、見えないのですか?」
何とか紡いだ声は消え入りそうで、自分でも恐れを滲ませているのが分かった。
視線が合わせられずに泳がせていればふいと顎の拘束が解かれ、それから「ぁー…」と、なんとも間抜けな声が響いた。
「言ってなかったか?」
「…聞いてません」
「そっか。悪ぃ、無駄に不安にさせたな」
こっち来い、と手を引かれ、政宗様は椅子に座り、私は…何故か膝の上。
向き合うように膝の上に座らされ、見下ろすような格好となった。
腰を両手で掴まれ、逃れようにも逃れられない。
「……あの、」
「ん。いいぜ?取って見ろ」
私を見上げた政宗様は目を丸くする私を再度促すように顎をしゃくった。
肩に置いた手を動かし、恐る恐る白い眼帯の紐に手を掛ける。
「――っ!」
意を決し、取り去った。
其処には閉じられた瞳があるだけで別段、傷跡などは見受けられない。
スゥ…と瞳が開き、思わず身構えると苦笑された。
「なんもねぇよ」
その言葉の通り瞳は確かに其処にあり、然りと私を捉えていた。
「…なら、何故」
「見えなくはねぇんだがな、弱視なんだ。右だけ」
「弱視…」
「Yes.こっちだとぼやけた色しか見えねぇんだ」
距離感を掴みづらいから左だけ使ってる、と言った政宗様は私の胸に顔を埋めた。
「Sorry…」
「…何故謝るのですか?」
「お前に隠し事なんてするつもりはなかったんだ。…不安にさせちまっただろ?」
此方が勝手にそう思っていただけだ、そう返そうとして、止めた。
これでは、不毛な言い争いに発展してしまう。
「殿」
「殿じゃねぇ」
呼べばぶすりとした様子で返ってくる声。
くすりと笑って、再度口を開いた。
「政宗様」
「……」
「政宗」
「――っ!」
名を呼べば驚いたように顔が上がった。
珍しく、耳まで赤い。相変わらず我が殿は不意打ちに弱いようだった。
「Thank you for talking. I'm very glad」
告げて、唇で触れた右目は柔らかかった。
終
たまには日記でも書こうよ企画。
殿は弱視で眼帯してます。チカは無難にオッドアイでいんじゃないですか?(すっげ適当)
因みに小十郎は長めのショートです、髪型。流石に長髪ではありません。
書こうと思ってて忘れてた!!(馬鹿めー!)
ひざのうえだっこはおとこのろまんだよ…(アホが)
って言うかwoww●wで今ライブやってますが…
ポルノ!看護婦さん!!スゲー!因島人スゲー!!(偏見だぞそれ)
女装して、ノリノリに太もも出すその心意気に乾杯でござる!!
ってかこのライブすごい面白い!アーティスト紹介笑える!!丸い三角定規って…!(@B●GIN)
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