――を、漸くupです。え?昨日と題名違う??
……当たり前じゃないですか!!
題名はその通りになったことがありません!!笑
そんな行き当たりばったりな珠瑠架デス。笑
では下記よりレッツダイブベイビィ!!
あっ、無双版政小+綱となっておりまする~!!
「年に一度しか会えぬと言うのは、どうなのだろうな」
銚子を置いて見上げた夜空には見事な星の川が流れていた。
今宵は快晴。空気も澄んでいて雲一つないのだから、きっと彼の二人の逢瀬も上手く行っている事だろう。
「…さて。哀しいと言う者も居れば、羨ましいと言う者も居るでしょうね」
御屋形は如何か?
そう背後に控えた綱元に尋ねられ、政宗は暫し瞑目した。
「――今は、羨ましいな。年に一度とは言え、逢えるのだから」
「…昔であったら?」
「絶えられん」
キッパリと答え、政宗は困ったように眉を寄せた。
「居なくなるのは知っていたのに、いざ居なくなってしまえば逢いたくなる…気が済むまで逢っておけば良かったと思ったところで、時が経てば寂しくなる……女々しいものだな」
「女々しいものですか。人とあれば、必ず持つ感情でしょう」
「左様か」
ぽつりと呟いて、政宗はまた空を見上げた。
「年に一度か…それが永久に続くと言うのも考え物かもな」
なれば、今ぐらいは我慢してやるかと呟いて、政宗は傍らの銚子を空に向けて掲げた。
「待ってろよ、小十郎」
笑って告げれば背後でふわりと、誰かが笑う気配がした。
終
・・・余談。
「…空じゃなくて後ろに居るんだけどねぇ、景綱?」
こそりと傍らに語りかければ昔と変わらぬ姿の異父弟が苦笑して人差し指を唇に当てた。
『お忍びですから、内々に――』
くすり、と微笑んだ異父弟につれられて綱元もまた、微笑んだ。
これ、何かの話の続きとして書き始めたような気がしないでもないのですが、思い出せないので……(オイ)
とりあえず最近怠慢してて申し訳ないので中盤までのせておきまする。
バサ小の負け戦の話です。
では興味ありましたらば下より。
大義名分は“上杉の仇討ち”。
伊達が上杉に破れていればその大義名分は反転していただろう。
上杉との長きに渡る戦の決着を見届け、伊達が勝利したとの報を聞き、直ぐ様出兵の令を発したのは武田勝頼だった。
「兵糧はほぼ尽きかけてるみたいだね。制限して五日持つかどうか…って所だね」
偵察に出ていた佐助の報告に幸村は顔を曇らせた。
「佐助……某は…」
「旦那、それ以上言っちゃダメだよ。例え暗君だろうが大将と変わらずに忠誠誓うって決めたんでしょ?」
「それは……そうなのだが、これではあまりにも…」
卑怯ではないか、と呟いた幸村に佐助は複雑な表情で笑ってみせた。
先鋒の真田隊が伊達の本拠地である米沢城に辿り着くのにあと一日……と言う所で、物見に出ていた佐助は目を疑った。
ぞろぞろと開け放たれた大手門から出てくるのは紛れもなく伊達の兵。
沈痛な面持ちで城を出る者達の中には堪え切れずに涙を流す者達もいた。
おそらく、負けを悟って兵を引かせたのだろう。城を出る兵達は手に城の調度品や武器など、金目の物が握られ、脱出する足として軍馬が供されていた。
籠城して多くの兵を犠牲にするよりも潔く開き直り、皆に全てを分け与え散ろうと選択した伊達政宗。
惜しい、と心底思った。
「本丸に続く門の前に、片倉小十郎がいます」
それから到着した真田隊はあっさりと開け放たれた門から侵入した。
城内はしんと静まり、人の影はほぼ皆無。時折、伊達と共に果てようとする兵の姿があるだけだった。
そんな中届いた報告に、幸村は知らず、駆け出していた。
「……よぉ、真田ぁ」
満身創痍。
その言葉を体現した男は一人、門の前に立っていた。
周囲には死屍累々と真田の兵達の屍が積み上がり、小十郎が手にした愛刀・黒龍は血で汚れ、もはや使い物にはなっていなかった。
「……片倉殿」
「ンな哀れみの目で見るんじゃねぇよ。これは乱世の習いだ。伊達は運に恵まれなかったのさ。だがな――…」
皮肉るように笑い、幸村を見つめた小十郎は己の陣羽織で愛刀の血を拭い、切っ先を幸村に向けた。
「諦めの悪ぃ俺は最期まであがく。テメェ等全て叩っ斬ってやるよ」
にやりと小十郎が笑ったと同時に、後方で大きな爆発音が響いた。
「な――」
「門は潰させて貰った。これでアンタ等は少なくとも半時は此処に拘束される」
ざまぁ見ろ、と笑う小十郎に応えるように、突如として大勢の忍が現われ、幸村達をぐるりと包囲した。
「政宗様は既に此処にはいねぇ。――さぁて真田。それの意味が分かるか?」
にやりと笑って、愛刀の背で己の肩をトントンと叩いた小十郎の姿を、彼の言わんとする事に気付いた幸村はぎりりと歯を鳴らした。
「――負傷兵は偽物でござるか!」
「半数はな。暗愚殿に辿り着くまであと二刻、って所か。あの中には政宗様とウチの精鋭が居る。かつての権威に縋る馬鹿なんざ相手にならねぇさ」
甘いテメェの事だから負傷兵は逃がすと踏んだんだぜ?と楽しそうに言い、小十郎は再び黒龍の切っ先を幸村に向けた。
「賭けようじゃねぇか。お前が武田勝頼に辿り着くのが早いか、政宗様が早いか……」
「……何を、でござるか?」
「俺達は奥州、お前等は志だ。負けたら大人しく伊達の傘下に入んな。厚遇してやるぜ」
元からこっちは不利だったんだ。これ位の条件、飲むよな?と言う小十郎の目は爛々と輝いている。
――己を犠牲にしたか。
小十郎と忍達を合わせても真田隊とは数が違う。どんなにあがいても勝てる見込みはない。
それを知り、敢えてこの場に居る小十郎に、幸村は否とは言えなかった。
「……二刻以内に決着を付ける」
二槍を構え、告げればそうこねぇとな、と小十郎が大層嬉しそうに笑った。
続
バレンタイン小説です。
パパ上にパソ子とられたんでとりあえずブログに。
現代版です。しかも小十郎二人います。(オイ)
二人とも好きなんで一度で二度おいしく!(欲張りめが)
ではしたからどどーん。
街はバレンタインで浮き足立っている。
店にはきらびやかに飾られたチョコレートが並び、女性達が楽しそうにチョコを選ぶのを何処か羨ましそうに見る男達。
――きっと、自分もその中に入っているのだろうと小十郎――本来は景綱と言うのだが、まぁこの際どうだっていい――は思った。
このいかつい外見とは対称的に、小十郎は無類の甘党だ。
きっと、真田や毛利とも競えるほどであると自分でも思っている。
そんな中、このバレンタインデーは嬉しい反面、生殺しだった。
高級菓子店やらチョコレート専門店やらが競って限定品を出すのでそれを食べられるのは嬉しいのだが、それを買いにあの渦中に身を投じるのは少々――いやかなり、勇気を要する。
「……景」
ぼそりと呟けば、傍らにいた連れが深々と息を吐きだした。
「……だから、ウィッグを持ってきたんですか」
仕様のない方ですね、と大きめの色の濃いサングラスに鍔広の帽子を目深にかぶり、直毛のウィッグを付けた男は小十郎の双子の兄だ。
生まれて直ぐに養子として親戚に引き取られたため、今まで彼の存在は知らなかったが、小十郎が営んでいる小料理屋に彼等が食事にきて、その関係を知った。
何の因果か、遥か昔――何故か前世の記憶があるのだ――にも、彼等は双子だった。
その時は自分が小十郎、兄が景綱と呼ばれていたが――と言うか、二人とも名が“片倉小十郎景綱”なのだが――こちらでは自分が景綱、兄が小十郎という名だった。
その兄は相変わらず自分と似ても似つかぬ単身痩躯に女顔。中性的な服を着てしまうとどちらか判断するのに困ってしまう。
その兄にウィッグをつけさせて体の線が分かりにくい服を着せれば簡単に女に見えてしまうので、少し協力してもらったのだ。
「目当ては?」
小十郎の手を取って微笑んだ兄は男らしく堂々と渦中に歩を進めた。
某有名菓子店の名を言えば躊躇う事無く歩み、人を掻き分けディスプレイの最前列に陣取った。
――実に、男らしい。
「そう言えば最近、焼酎を使ったチョコとか出てますよね」
ディスプレイの最前列に陣取り、この店にないものの話をするのはある意味凄いと思う。
「――で?聞くまでもないと思いますが、どうします?」
にこりと微笑んだ兄に、小十郎はひとつ嘆息してから「端から全部」と囁いた。
「これで三ヶ月は食べれますね」
二人で両手に大量のチョコを抱えながら兄は苦笑しつつ、言った。
この兄はとにかく甘いものが苦手で、最近話題の高濃度チョコですら「甘い」と顔をしかめるのだ。
もともとあまりよい食生活を送っていなかった所為か、果実など自然の甘さは平気なのだが、砂糖などでかためられた人工の甘さは苦手らしい。
「あ。そうだ。小十郎さん」
漸く小十郎が経営する小料理屋に辿り着いた時だった。
はたりと立ち止まった兄は何度正しても治らない昔からの呼び名で小十郎を呼ぶと持った荷物を一旦地面に置いた。
「Saint Valentine's Day」
流暢な発音と共に差し出されたそれは綺麗に包装された細長い箱。
「――て言っても、包丁ですけどね」
くすりと笑って店の扉を開けた兄に、中で待っていた政宗が遅ぇ、と抱きついた。
余談。
後日兄と買い物をしている姿をスッパ抜かれ――兄は会社に半ば強制的に政宗専属のマネージャー兼女性モデルとして働かされているのだ――、あることないこと書かれてしまった。
三ヶ月分のチョコの代償は、痛かった。
終
私は政小を書こうとしたはずだったのにこじこじになったよ……
バサラ2政小、いい加減書きたいんだがここずっとスランプでネタでてもかけないわけです…
そのうちサイトに上げまする。